Jacques Cavallier Belletrudは1962年、15世紀からグラースに根を下ろす一族のもとに生まれた。父、祖父、曽祖父はいずれも調香師である。少年時代から父に天然原料を叩き込まれ、10歳の頃からはグラースの香水工場で夏を過ごした。CharabotとQuestで働いたのち、1990年にFirmenichに入社した。
Firmenich在籍中の1992年、メロンと潮の香りを持つ分子カロンを核の一つとしてIssey Miyake L'Eau d'Isseyを作曲した。カロンは1990年代のウォータリー系香水を支えた分子である。続いてJean Paul Gaultier Classique、Yves Saint Laurent Opium pour Homme、Lancôme Poêmeを手がけた。暗い素材と明るい素材を一つの処方の中で対比させる作り方を得意とする。2012年にLouis Vuittonの専属マスター調香師となり、グラースにあるメゾンのアトリエ、Les Fontaines Parfuméesで仕事をしている。
Louis Vuitton Ombre Nomade(2018年)はメゾン初のユニセックスウード香水で、ウッドをラズベリー、ベンゾイン、インセンスと対比させている。Louis Vuitton Attrape-Rêvesは生のカカオパウダーをピオニーとライチに重ねる。Louis Vuitton Imagination(2021年)はアンブロックスとCO2抽出の中国産紅茶を大量に用いている。ジンジャーとグレープフルーツのエクストレ、Louis Vuitton Symphonyは、Frank Gehryが初めて手がけたボトルを持つ2021年のラインLes Extraitsに属する。Louis Vuitton Pacific Chill(2023年)はカシス、シトロン、キャロットシードのコロンで、ロサンゼルスで飲んだデトックススムージーから着想を得た。